不幸に対する特効薬はありません。 ただ昔から退屈な忍耐とか、あきらめといった美徳があるのみです。
人生の小さな不幸せは、 我々が大きな不幸を乗り越えていくのを助けてくれる。
どんな不幸のなかにも幸福がひそんでいる。 どこに良いことがあり、どこに悪いことがあるのか、 我々が知らないだけである。
不幸はこれを語ることによって軽くすることができる。
苦しい時には自分よりもっと不幸な男がいたことを考えよ。
「今が最悪の状態」と言える間は、 まだ最悪の状態ではない。
我々は、自ら幸、不幸をつくって、 これに運命なる名称をつける。
不幸なる人々は、さらに不幸な人々によって慰められる。
いつまでも続く不幸というものはない、 じっと我慢するか勇気をだして追い払うかのいずれかである。
人はおおむね自分で思うほどには幸福でも不幸でもない。 肝心なのは望んだり生きたりすることに飽きないことだ。