恋をする男は自分の能力以上に愛されたいと願ってる人間である。
それが彼を滑稽に見せる理由である。
男と女が結婚したときには、彼らの小説は終わりを告げ、彼らの歴史が始まるだろう。
女には、どうしてもわからないテーマが一つある。 男は仕事に注ぐだけの熱情をなぜ家庭にそそげないのか、ということだ。
男と女というこうも違った、また複雑な人間の間で、互いに良く理解しあい、 ふさわしく愛するために一生を費やして長すぎるということはない。
空は女の恋のようなものであり、海は男の恋のようなものである。 それぞれ下と上とで区切りに限界があることに気付かない。
一人の男だけ見つめている女と 一人の男からいつも目をそらす女は、 結局似たようなものである。
女は弱い男を支配するよりも、強い男に支配されたがる。
女の最大の欠点は男のようになろうとすることにある。
男がもっとも情を込めて愛している女は 必ずしも一番愛したいと思っている女ではない。
恋に肩をたたかれた時には、 常日頃は詩的な調べに耳をかさないような男でさえ詩人になるのだ。
女が男の友達になる順序は決まっている。 まずはじめが親友、それから恋人、そして最後にやっとただの友だちになる。
女というものは幸福な人間を愛することが出来るかどうか私には分からない。 愛する男に少しの憐れみも感じなかったような女は、 多分恋とはどういうものか知らない女であろう。
男にほれられるような男でなければ、女にはほれられない。
男にとっては今日一日だけの浮気心にすぎないものに、 女はその一生を賭ける。
男は清らかな美にひかれるものだ。 あなたの巻毛を乱雑にしておきたもうな。
男女の仲というのは、夕食を二人っきりで三度して、 それでどうにかならなかったときはあきらめろ。
男というものは自分の愛している女を憎み、どうでもよい女を愛するものだ。
男にとって愛は生活の一部だが、女にとって愛はその全部である。
私の愛人が他の男によって幸せになるのを見るくらいなら、 私はその女が不幸になるのを見たほうがマシだ。