ダイヤモンドの行商人がらってきて、 このダイヤモンドは永遠の輝きをどうのこうのって言うとるけど せいぜい百年しか生きられん人間に、 永遠の輝きを売りつけてどうするんじゃ。 俺らが欲しいのは今だけです。
青春の特権といえば、一言も以ってすれば無知の特権であろう。
「青春が楽しい」というのは迷想である。 青春を失った人達の迷想である。
四十歳は青春の老年であり、五十歳は老年の青春である。
青年よ、大志を抱け! それは金銭に対してでも、自己の利益に対してでもなく、 また世の人間が名声と呼ぶあのむなしいものに対してでもない。 人間が人間として備えていなければならぬ、あらゆることをなし遂げるため、 青年よ大志を抱け。
若いときに苦い水を飲まなかったやつは、ひだちが悪いよ。
青春ほど死の翳(かげ)を負い、死と背中合せな時期はない。
青春時代にさまざまな愚かさを持たなかった人間は、 中年になってからなんの力も持たないだろう。
若い者も美しい。 しかし、老いたる者は若い者よりさらに美しい。
老人はあらゆる事を信じる。 中年はあらゆる事を疑う。 青年はあらゆる事を知っている。
二十歳のときに詩人であるものは、詩人ではなく、ただの人間にすぎない。 二十歳を過ぎて詩人であれば、そのときかれは詩人である。
魂のこもった青春は、 そうたやすく滅んでしまうものではない。
私も青春のことを懐かしみ、若い人を羨むことがあるが、 しかし、もう一度若くなって世の中を渡ってこなければならぬと思うと、 何よりも先に煩わしい思いがする。
若い時われわれは学び、年をとってわれわれは理解する。