世間一般の考えに従って生活することはごく易しい。 また、自分の事だけ考えて孤独の生活を送る事もごく易しい。 だが悟りを開いた人間とは、群集の真っ只中にありながらも、 自立の醍醐味を心ゆくまで味わうことのできる人間である。
誰一人知る人もない人ごみの中をかき分けていくときほど、 強く孤独を感じるときはない。
友情とは名ばかりのものだ。 私はどんな人間も愛さない。兄弟すら愛さない。 兄のジョセフだけは少し愛している。 ただし、それも習慣上からである。
人間元来一人で生まれて一人で死んでいくのである。 大勢の中に混じっていたからって孤独になるのは、わかりきったことだ。
自ら進んで求めた孤独や他者からの分離は、 人間関係から生ずる苦悩に対してもっとも手近な防衛となるものである。
孤独――訪ねるにはよい場所であるが、 滞在するのには寂しい場所である。
死は孤独であるかもしれない。 しかし、生きているほど孤独であるはずがない。
テレビという娯楽は、数百万人の人々に同じ冗談を聞かせながら、 それでいて各人を孤独のままに置く。
私達の一切の悩みは、 私達が孤独で存在し得ないということから生まれてくる。
山は山を必要としない。 しかし、人は人を必要とする。
孤独は山になく、街にある。 一人の人間にあるのではなく、大勢の人間の”間”にある。
生き物は全て孤独である。 そして人間は自らが孤独であることを最も良く知る者である。
霧の中をさすらうことの不思議さよ!生きるということは孤独であるということだ。 どんな人も他人を知らず、だれもかれも皆ひとりだ。
孤独に歩め…悪をなさず 求めるところは少なく…林の中の象のように
最高のものを求める人は、つねにわが道を行く。 人間は最高のものを決して共存しない。 幸福になろうとする人はまず孤独であれ。