大文字ばかりで印刷された書物は読みにくい。 日曜日ばかりの人生もそれと同じだ。
人生の黄金時代は老いて行く将来にあり、 過ぎ去った若年無知の時代にあるにあらず。
人生はつくるものだ。 必然の姿などというものはない。
平凡から非凡になるのは、 努力さえすればある程度の所まで行けるが、 それから再び平凡に戻るのが、難しい。
「真相」は分からない。 それを無理に追うよりも、曖昧さの薄闇の中に、物事をおぼろなままで放置せよ。 そこにあるおぼろな形が人生なのだ。
人間として一方弱いところがなかったら、人生は分からないでしょう。
人はだれしも、 自分自身の生涯を一人で生き、 自分自身の死を一人で死ぬものです。
一日は短い単位の一生、一生は長い単位の一日。 一日を一生の如く真剣に生き、一生を一日の如く気楽に生きたい。
夜の露を払って花は咲いて行くもの 涙を払って人は行くもの
生きる理由はないが、また、死ぬ理由もない。 人生への軽蔑を示すべく、我々に残された唯一の方法は、それを受け入れることである。 人生は、苦労して捨てるほどの価値もない。
おもしろき こともなき世を おもしろく すみなしものは 心なりけり
「明日は、明日こそは」と、 人はそれをなだめる。この「明日」が、彼を墓場に送り込むその日まで。
私達はいわば二回この世に生まれる。 一回目は存在するために、二回目は生きるために。
いい日は幾らでもある。手に入れるのが難しいのはいい人生だ。
人生は、ケチな心配事ばかりしているのには短すぎる。
智に働けば角が立つ。情に棹せば流される。 意地を通せば窮屈だ。兎角にこの世は住みにくい。
あまり人生を重く見ず、捨て身になって何事も一心になすべし。