A弦が切れたら残りの三本の弦で演奏する。これが人生である。
いい日は幾らでもある。手に入れるのが難しいのはいい人生だ。
人は生きねばならぬ。 生きるためには戦わねばならぬ。 名は揚げねばならぬ。金はもうけねばならぬ。 命がけの勝負はしなければならぬ。
「明日は、明日こそは」と、 人はそれをなだめる。この「明日」が、彼を墓場に送り込むその日まで。
人生は苦しむためのものではない。 それはただ、一つの所から別の所へと穏やかに進んで行くものなのだ。 ちょうど、天気のよい日に谷間をゆっくり歩いてゆくように。
「人間は誰でも不安や恐怖を克服して安心を得るために生きる」
私は賢明に思慮をめぐらし、愚かに行動し、一生の日々を送った。
我々の人生は我々の後にも前にも、側にもなく、我々の中にある。
この世界は、大勢の人に愛読される絵本のようなものである。 ページをめくって一つ一つの絵を楽しむが、原文の一行もみんな読みはしない。
もしも私がこの人生を繰りかえらねばならないとしたら、 私の過ごしてきた人生を再び繰り返したい。過去を悔やまず、未来を恐れもしないから。
この世は一冊の美しい書物である。 しかしそれを読めない人間にとっては何の役にも立たない。
ある人に合う靴も、別の人には窮屈である。 あらゆるケースに適用する人生の秘訣などない。
人はその生涯の40年間で本文を著述し、 これにつづく30年間において、前者についての注釈を付加する。
登山の目標は山頂と決まっている。 しかし、人生の面白さはその山頂にはなく、かえって逆境の、山の中腹にある。
私にとっては人生には美もなければロマンスもありません。 人生あるがままのものです。 そうして私は人生をあるがままに受け入れるつもりです。