「さようなら」と私は彼の元を去りながら、 心の中で叫んだ。 そして、絶望がそれにこう付け加えさせた。 「さようなら、永遠に」
過ぎ去った恋の思い出は、 それが強く記憶にとどまっている時には、 恋をしていた時にも劣らず魂を奪うものである。
人間はあらゆるものを発明することが出来る。 ただし幸福になる術を除いては。
同棲するために結婚し、三人家族になるのを避けるために離婚する。
なんだ、あれが僕たちの探している青い鳥なんだ。 僕達はずいぶん遠くまで探しに行ったけど、本当はいつもここにいたんだ。
「どこかで会ったことがある?」「いや、ないわ」「そう、残念だ」
苦しい時には自分よりもっと不幸な男がいたことを考えよ。
なぜ死を恐れるのですか。 まだ死を経験した人はいないではありませんか。
人生はマラソンなんだから、百メートルで一等をもらったってしょうがない。
もしも私がこの人生を繰りかえらねばならないとしたら、 私の過ごしてきた人生を再び繰り返したい。過去を悔やまず、未来を恐れもしないから。
人間は、 自分が他人より劣っているのは能力のためでなく、 運のせいだと思いたがるものだ。
「時」の歩みは三重である。 未来はためらいつつ近づき、 現在は矢のように速く飛び去り、 過去は永久に静かに立っている。
人が心から恋をするのはただ一度だけである。 それが初恋だ。
人間は自分の恋していた時のことを思い出すと、 そのあいだには何一つ起こらなかったような気がするものだ。
そなたのために、たとえ世界を失うことがあっても、 世界のためにそなたを失いたくない。
私には女たちが象と同じように思える。 眺めるのは好きだが、家に欲しいとは思わない。
子供っぽい空想遊びはそれで終わった。成長とともに信じる心は薄れる。 そう望んだからではなく、それが現実なのだ。