彼が夕食に遅れるときは、 浮気しているか死んで道端に転がっているかのどっちかなのよ。 道端でくたばっているほうがいい、といつも思ったわ。
18歳では即座に崇拝し、20歳では愛し、30歳では欲情し、40歳では反省する。
ラブレター…… 青年は急いで読み、壮年はゆっくり読み、老人は読みなおす。
やりかたやハウツーなんてない。 ただ愛することによってしか、愛し方なんてわからないんだ。
理解し合うためにはお互い似ていなくてはならない。 しかし愛し合うためには少しばかり違っていなくてはならない。
手の上なら尊敬のキス。額の上なら友情のキス。 頬の上なら厚情のキス。唇の上なら愛情のキス。 閉じた目の上なら憧憬のキス。掌の上なら懇願のキス。 腕と首なら欲望のキス。さてそのほかは、みな狂気の沙汰。
人は、本当に愛していれば、 かえって愛の言葉など白々しくて言いたくなくなるものでございます。
ラブレターを書くには、 まず何を言おうとしているのか考えずに書きはじめること。 そして、何を書いたのかを知ろうとせずに書き終わらなければならない。
愛されることは幸福ではない。愛することこそ幸福だ。
なるほど、あの娘は美しい。しかし、美しいと思うのはお前の目なのだよ。
そなたのために、たとえ世界を失うことがあっても、 世界のためにそなたを失いたくない。
愛し愛されるということは、 両側から太陽を浴びるようなものだ。
愛の表現は惜しみなく与えるだろう。 しかし、愛の本体は惜しみなく奪うものだ。
愛と憎しみは双生児である。 愛すればこそ憎むし、憎むほどの想いがあって初めて愛するのだ。