あまりしつこくつきまとわれる愛は、ときに面倒になる。 それでもありがたいとは思うがね。
愛は最高の奉仕だ。みじんも、自分の満足を思ってはいけない。
愛と憎しみは双生児である。 愛すればこそ憎むし、憎むほどの想いがあって初めて愛するのだ。
愛の表現は惜しみなく与えるだろう。 しかし、愛の本体は惜しみなく奪うものだ。
人は、本当に愛していれば、 かえって愛の言葉など白々しくて言いたくなくなるものでございます。
口先だけで「愛してる」と言われても簡単に無視できるけど、 態度で示されると、ついほだされてしまう。
ラブレター…… 青年は急いで読み、壮年はゆっくり読み、老人は読みなおす。
手の上なら尊敬のキス。額の上なら友情のキス。 頬の上なら厚情のキス。唇の上なら愛情のキス。 閉じた目の上なら憧憬のキス。掌の上なら懇願のキス。 腕と首なら欲望のキス。さてそのほかは、みな狂気の沙汰。
魅力あるもの、キレイな花に心を惹かれるのは、誰でもできる。 だけど、色あせたものを捨てないのは努力がいる。 色のあせるとき、本当の愛情が生まれる。
三つのマッチを一つ一つ擦る夜のなか はじめは君の顔を一度きり見るため つぎのは君の目を見るため 最後のは君の唇を見るため 残りの暗闇は今の全てを思い出すため 君を抱きしめながら
愛されることは幸福ではない。愛することこそ幸福だ。
「君は会うたびに美しくなる」 「会ったのはついさっきよ」 「その間に美しくなった」
18歳では即座に崇拝し、20歳では愛し、30歳では欲情し、40歳では反省する。
彼が夕食に遅れるときは、 浮気しているか死んで道端に転がっているかのどっちかなのよ。 道端でくたばっているほうがいい、といつも思ったわ。