ほんとうに大切な自由はただ一つ、「経済的な自由」がそうだ。
借金は愚行と犯罪の多産な母親であり、知恵の不足はその父親である。
金は底のない海である。このなかに名誉も良心も心理もみんな投げ込まれる。
私達は金を稼ぐために頭脳をもち、金を使うために心情を持っている。
富は海の水に似ている。それを飲めば飲むほど、のどが乾いてくる。
金持ちがどんなにその富を自慢しているとしても、 彼がその富をどんなふうに使うかが判るまで、彼をほめてはいけない。
あなたがたのなかにはいつでも貧しい者がいるだろう。 というのは、いつでも富める者がいるからなのだ。 富める者、すなわち、所有よりも権力のほうを求める貪欲で冷酷な者が。
貧困は、人生という海の砂州であり、冨は岩壁である。 幸福な人々は、その間をすり抜けて船を操っていく。
人間として最大の美徳は、上手に金をかき集めることである。 つまり、どんなことがあっても他人の厄介になるなということだ。
樫だけが樹ではない。バラだけが花ではない。 多くのつつましい冨が私たちのこの世を豊かにしているのだ。
貸すならば、なくしても惜しくないだけの額を貸すことだ。
富を軽蔑する人間をあまり信ずるな。 富を得ることに絶望した人間が富を軽蔑するのだ。 こういう人間がたまたま富を得ると、一番始末が悪い人間になる。
金持ち連中の軽蔑には容易に耐えられる。 だが一人の恵まれない人の視線は、私の心の底に深く突き刺さってくる。