金を持っている人間は、 貧乏人がそのはかない運命を訴えることを聞くのが大嫌いである。
金を失うのは小さく、名誉を失うのは大きい。 しかし、勇気を失うことは全てを失う。
金持ちは世界の隅々にまで従兄弟やおばさんをもっている。 貧乏人が持っている親戚は不幸だけだ。
悪い人間に親切をすると二度ひどい目にあう。 金を失って、しかも感謝されない。
富は海の水に似ている。それを飲めば飲むほど、のどが乾いてくる。
諸悪の根源は金そのものではなく、金に対する愛である。
貧困は、人生という海の砂州であり、冨は岩壁である。 幸福な人々は、その間をすり抜けて船を操っていく。
金持ちでも貧乏人でも強い者でも弱い者でも、 遊んで暮らしている市民はみんな詐欺師だ。
ほんとうに大切な自由はただ一つ、「経済的な自由」がそうだ。
あなたがたのなかにはいつでも貧しい者がいるだろう。 というのは、いつでも富める者がいるからなのだ。 富める者、すなわち、所有よりも権力のほうを求める貪欲で冷酷な者が。
神は人間に額に汗して働けと命じている。 銀行に金を積んで、何もしないで食べていこうとするのは人間の掟に反することだ。
貧乏人の写真が新聞に出るのは、犯罪を犯したときに限られる。
人々はお金で貴いものは買えないという。 そういう決り文句こそ、貧乏を経験したことのない何よりの証拠だ。
君に金がない理由を教えてやろうか。 それは君が金だけをひたすら愛さないからさ。 金というものはね、何もかも愛するような浮気者には身をまかせないものさ。
富を軽蔑する人間をあまり信ずるな。 富を得ることに絶望した人間が富を軽蔑するのだ。 こういう人間がたまたま富を得ると、一番始末が悪い人間になる。