青春時代にさまざまな愚かさを持たなかった人間は、 中年になってからなんの力も持たないだろう。
悪い人間に親切をすると二度ひどい目にあう。 金を失って、しかも感謝されない。
神は人間に額に汗して働けと命じている。 銀行に金を積んで、何もしないで食べていこうとするのは人間の掟に反することだ。
二人の人間が愛し合えば、ハッピーエンドはあり得ない。
人間にとって大切なのは、 この世に何年生きているかということではない。 この世でどれだけの価値のあることをするかである。
まことに人生はままならなもので、 生きている人間は多かれ少なかれ喜劇的である。
人間は、自分が考えるほど不幸でもないし、それほど幸福でもない。
千年後にも人間は 「ああ、人生はなんというつまらないものだろう!」 と嘆きつづけるにちがいない。 そしてまた同時に、今とまったく同じように死を恐れ、死ぬことをいやがるにちがいない。
結婚を尻込みする人間は、戦場から逃亡する人間と同じだ。
人生を楽しむ秘訣は普通にこだわらないこと。 普通と言われる人生を送る人間なんて、一人としていやしない。 いたらお目にかかりたいものだ。
人生は一頭の馬である。軽快なたくましい馬である。 人間はそれを騎手のように大胆に、しかも細心に取り扱わなければならない。
人間的に言えば死にもよいところがある。 老いに決着をつけねばならないからだ。
会って、知って、愛して、 そして別れていくのが幾多の人間の悲しい物語である。
君、時というものは、 それぞれの人間によって、 それぞれの速さで走るものなのだよ。