少しの悲しみもない純粋な幸福なんて、めったにあるものではない。
幸福の便りというものは、待っている時には決して来ないものだ。
常に賢明な人間でありたいと思うなら、決して結婚はしてはならない。 結婚というものは、 ウナギをつかもうと思って、蛇の入っている袋に手を入れるようなものだ。 結婚するくらいなら、まだ痛風にでもかかったほうがマシだ。
自分自身以上に愛するものがあるとき、人は本当に傷つくのだ。
私達は年齢を重ねるにつれて、 時間の価値をいっそう鋭く感じるようになる。 実際、時間以外のものはまるで大したものではないように映じてくる。 そしてこの点で、私達はいよいよ悲惨な人間になってくる。
結婚式もお葬式も同じようなものです。 違うのは、もらったお花の香りを自分でかげることくらいよ。
男が他の女に恋をしたら、もうなんとも手のほどこしようがありません。 人生とはこんなものです。 どちらに罪があるといった性質のものでは無いんですもの。
恋とは甘い花のようなものである。 それをつむには恐ろしい断崖の端まで行く勇気が無ければならない。
君に金がない理由を教えてやろうか。 それは君が金だけをひたすら愛さないからさ。 金というものはね、何もかも愛するような浮気者には身をまかせないものさ。
従順な妻というものは、夫に従うことで夫を支配する。
夜中に命がけで書いたラブレターほど、翌朝読むに耐えないものはない。 また、投函したとたん猛烈に書き直したくなる。
一人でいるとき、女たちがどんなふうに時間をつぶすものか。 もしそれを男たちが知ったら、男たちは決して結婚なんてしないだろう。
我々は命あるものを、 使い古したら捨ててしまう靴や身の回りの品のように扱うべきではない。
あの人が私を愛してから、 自分が自分にとってどれほど価値のあるものになったことだろう。
人生はせいぜいのところ、強情な子供みたいなものだ。 寝ついてしまうまでは静かにさせておくために遊ばせたり、 少し機嫌を取ったりしなければならないが、眠り込めば心配はおしまいである。
恋人のいる人間に友情を注ごうとすることは、 喉の乾いている人間にパンを与えようとするようなものだ。
他人を幸福にするのは、香水をふりかけるようなものだ。 ふりかけるとき、自分にも数滴はかかる。