幸福だから笑うわけではない。 むしろ、笑うから幸福なのだと言いたい。
幸福の便りというものは、待っている時には決して来ないものだ。
結婚はデザートよりスープが美味しいコース料理である。
自分の全生命を女の愛というカードに賭けた男が、 このカードが殺された時、 がっくりとなって何事も手につかないほど放心してしまうようなら、 そんな人間は――男ではなく、ただのオスである。
この世に運などない。 全ては試練、刑罰、保証ないしは先見である。
人間がこの世に存在するのは、 金持ちになるためでなく、 幸福になるためである。
誰一人知る人もない人ごみの中をかき分けていくときほど、 強く孤独を感じるときはない。
男は自分の知っているたった一人の女、つまり自分の妻を通して、 女の世界全体をいい加減に判断している。
常に賢明な人間でありたいと思うなら、決して結婚はしてはならない。 結婚というものは、 ウナギをつかもうと思って、蛇の入っている袋に手を入れるようなものだ。 結婚するくらいなら、まだ痛風にでもかかったほうがマシだ。
自分自身以上に愛するものがあるとき、人は本当に傷つくのだ。
女も凡庸な作家も、自画自賛するほどには世間から賞賛されない。
人生は学校である。 そこでは幸福より不幸の方が良い教師である。
長いこと結婚指輪が活躍してくれましたわ。 誘惑からも守ってくれました。 パーティーでは夫と何度も思い出させてくれ、もう帰る時間よとうながしてくれました。 夕食のお相手をホッとさせたこともありますし、 産科の病室では結婚指輪がステータスシンボルでした。
恋は決闘です。もし右をみたり左をみたりしたら敗北です。