初恋の最大の魅力は、 「恋がいつかは終わる」ということを知らない点にある。
本を読んでも、物語や歴史に聞くところからでも、 真実の恋は滑らかに運んだためしがない。
恋をする男は自分の能力以上に愛されたいと願ってる人間である。
それが彼を滑稽に見せる理由である。
恋愛というものは常に一時の幻影で、必ず亡(ほろ)び、さめるものだ、 ということを知っている大人の心は不幸だ。
心優しくあたたかい男性こそが、 真に男らしい頼りになる男性なのだと気づくとき、 たいていの女はもうすでに年老いてしまっている
愛する女と一緒に日を送るよりは、愛する女のために死ぬ方がたやすい。
男がもっとも情を込めて愛している女は 必ずしも一番愛したいと思っている女ではない。
恋する者には、恋の相手がいつもひとりぽっちのように見える。
恋に肩をたたかれた時には、 常日頃は詩的な調べに耳をかさないような男でさえ詩人になるのだ。
空は女の恋のようなものであり、海は男の恋のようなものである。 それぞれ下と上とで区切りに限界があることに気付かない。
男は恋を恋することからはじめて、女を恋することで終わる。 女は男を恋することからはじめて、恋を恋することで終わる。
男の人って、一度女を愛したとなると、その女のためなら何だってしてくださるでしょ。 たった一つ、してくださらないもの、それはいつまでも愛しつづけるってことよ。
一つのまなざし、一度の握手、 いくぶん脈のありそうな返事などによってたちまち元気付くのが 恋をしている男女なのだ。
宇宙をただ一人の者に縮め、ただ一人の者を神にまで広げること。 それが恋愛である
あなたは女だ。 だからこの世の中に愛ほど美しいものはないと思うに違いない。 しかし、私は男だ。いくらでもかわりの女を見つける。