他人の厚顔無恥に腹が立つとき、ただちに自らに問うてみよ。「世の中に恥知らずの人間が存在しないということがありえようか」「ありえない」と答えるだろう。それならば、ありえぬことを求めるな。
幸福は対抗の意識のうちにはなく、協調の意識のうちにある。
私たちが愛する人々の幸福を願うのは当然である。 だが、自分達の幸福を棄ててまでこれを願うべきではない。
年をとってから暖まりたいものは、 若いうちに暖炉を作っておかなければならない。
どこにも人を引きつける所を持たないことを自覚している人間は、 それについてくよくよとあせるより、 自然のままで一人で生きているほうが賢明である。
慣習とは反対の道を行け。そうすれば常に物事はうまくいく。
恋愛というものは常に一時の幻影で、必ず亡(ほろ)び、さめるものだ、 ということを知っている大人の心は不幸だ。
ラブレターを書くには、 まず何を言おうとしているのか考えずに書きはじめること。 そして、何を書いたのかを知ろうとせずに書き終わらなければならない。
「金なんていくらあっても天国まで持っていけやしないよ」
恋の病を癒す薬はいくつもある。しかしそれに間違いなく効く薬というものはない。
時を短くするものはなにか――活動。
時を絶えがたくするものはなにか――怠惰。
時間が過ぎ去って行くのではない。 われわれが過ぎ去っていくのだ。
娘のために死ねない。 どうしても小学校の授業参観に行きたいんだ。