剣は折れた。だが私は折れた剣の端を握ってあくまで戦うつもりだ。
ゆうゆうと焦らずに歩むものにとって長すぎる道はない。 辛抱強く準備するものにとって遠すぎる利益はない。
たとえあなたが何をしていようとも、それをしている自分を愛せ。
私は神に会う覚悟はできている。 私と会見するという厳しい試練への準備が神の側でできているかどうかは別問題だが。
結婚する。 まだ多少は愛したりもできる。 そして働く。 働いて働いて、そのあげく愛することを忘れてしまうのである。
「今が最悪の状態」と言える間は、 まだ最悪の状態ではない。
最初に自殺しようと考えた人間は、人生を永遠に侮辱してしまったのである。 人生は大いに気を悪くしている。
男の人生にはいくつかの節目がある。 童貞の喪失、結婚、子供の誕生、好きな女の笑顔。
世界中の誰もが自分を称賛しても、 私は一人静かに満足して座っている。 世界中の誰もが私を見捨てても、 私は一人静かに座っている。
報いられぬ恋は霜にうたれてしおれた樹木に似ている。
お前の唇は苦い味がした。 あれは血の味だったろうか?……いや、ことによったらあれは恋の味かもしれない。 恋は苦い味がするというから。
人は幸福を探し始めると、たちまち幸福を見つけられない運命に陥る。 しかしこれには不思議はない。 幸福とは、あのショーウィンドウの中の品物のように、 好きなものを選んで金を払えば持って帰れるというものではない。
女は男より簡単に泣く。 しかも自分を泣かせたことについて男より長く覚えている。
恋愛とはなにか。私は言う。それは非常に恥ずかしいものである。
A弦が切れたら残りの三本の弦で演奏する。これが人生である。
人と人との友情は、 賢者でも結ぶのが難しいのに、 愚者はあっさりほどいてしまう。
この世界は、大勢の人に愛読される絵本のようなものである。 ページをめくって一つ一つの絵を楽しむが、原文の一行もみんな読みはしない。